杉原産業では、建築金物(建築関係の金具)のオーダー製作・加工のご依頼も、よく承っています。
建築金物とひとくちにいっても、建築に必要な金具は吊り金具、パイプ、蝶番など多岐にわたり、杉原産業まで相談をいただく場合は、「一般市場に流通していないので購入できない金具」、つまりその現場に合わせた特別仕様の建築金物の製作を希望される方が多いです。
実際に、工務店さんなどから、「必要なサイズや形、耐久性の建築金物がどこにもないものなので、本当に困っている!」と、ご相談を受けることもしばしばあります。
その建築金物がないと、工事を進めることができず、納期に間に合わないというケースです。
杉原産業では、小ロットから、その建築現場に必要な建築金物を、オーダー製作・加工させていただくことが可能です。
今記事では、杉原産業がこれまで製作・加工してきた、オリジナルの建築金物の事例を、いくつかピックアップしてご紹介します。
ある工務店さんからいただいた、万力付き吊り金具のオーダー製作のご依頼です。
写真は既に完成し、建物への取り付けを行った後の万力吊り金具です。
そもそもこの特製万力付き吊り金具が必要になったのは、内装工事に伴い目隠しにシェードを取り付けることになったものの、その取り付け場所にはシェードをぶらさげられそうな設備(レールなど)が無く、建物を痛めない金具がありませんでした。
建物を痛めないようにするためには、天井の梁につっぱらせて固定するような、シェード用の吊り金具が必要だったのです。
お客様の最初のご提案では、万力になっているのは吊り金具の片方だけだったのですが、それでは重たいシェードをぶら下げ続けられるのか疑問だったので、より強固に固定できるよう、両方を万力の仕様にしました。
この現場の天井の梁(万力で固定する部分)は、若干歪んでいたのですが、その歪みの角度に対応できるよう、ステンレス製のゴム付き板がつけられていて、万力でしめる角度の調整ができます。
天井の梁の角度が歪んでいて、それでも直接取り付けられる万力付き吊り金具のオーダー製作は、他の会社にも相談されたそうでしたが、すべて断られてしまったと仰っていたのを覚えています。
万力付き吊り金具のオーダー製作事例について詳しいことは、下記記事をご参照ください。
続いて挙げるのは、建築金物に限らずよくある「今まで依頼していた会社では作れなくなってしまった」、あるいは「久しぶりに依頼をしたら、製作元の会社が無くなっていた」という理由でお困りだったケースです。
コーナーの補強や家具の固定等、幅広い目的で使用されるL字金具です。これを、1,000個製作しました。
急にL字金具の製作ができなくなり、お客様も少し焦っておられましたが、まず見本を送っていただき、「これなら杉原産業でL字金具の製作を引き継ぐことが出来る!」と、依頼を快諾させていただきました。
通常のL字金具製作では、プレス加工(型に入れて成型)からメッキ処理を行うのですが、この方法だとロット数がよほど多くないと単価が下がりにくく、お客様が考えられている予算では、オーダー製作が難しそうでした。
そこで、様々な種類の金属加工のノウハウがある杉原産業ならでは工夫として、L字金具の材料にボンデ鋼板という金属を採用しました。
ボンデ鋼板には、はじめからメッキ加工が施されており、L字金具成型後のメッキ処理が必要ありません。その分の製作費用をカットすることができます。
L字金具に必要な耐久性は損なうことなく、工夫してお客様のご予算にできるだけ近づけていった事例です。
L字金具のオーダー製作について、さらに詳しいことは下記記事をご参照ください。
建築関係のお客様からいただいた、バルコニーに使用する補強用金具の製作事例です。
どういった理由かまでは詳しく伺っていませんが、「急ぎで補強したい」ということで、こちらもかなり急ぎで対応させていただきました。
この場合はバルコニーの”強さを補う”ための建築金具ですから、当然耐久性も高くなくてはいけません。
そのため硬く、屋外にあっても錆びなどの腐食が起こりにくい、ステンレスを採用しています。
この補強用建築金具の製作については、お客様から寸法や固定用プレートの取り付けなど、指定が細かくありました。
それらご要望の内容をきっちりヒアリングし、お客様のイメージに近い補強用の金具を、製作しています。
ステンレス製の補強用金具についての詳細は、下記記事をご参照ください。
少し建築金物からはそれるかも知れませんが、軽量の扉には使用されることもあるので、オリジナルのあおり止めの製作についてもご紹介いたします。
お客様からは、「コンテナの扉を開けたまま固定できる金具を製作してほしいです」というご希望があったものの、どんな形状の金具がいいのかまでは、固まっていないようでした。
そこで、あおり止めの形状は、コンテナ扉の重量を想像しながら、”扉を支えて開けっぱなしに固定できる、シンプルな形状”という、杉原産業のオリジナルアイデアを採用しました。
材質は、「屋外で使用するあおり止めなので、錆びにくいステンレスがいいです」とお客様より指定がありました。
そして、3種類の長さでステンレス製の金具のサンプルを製作させていただき、お客様に納品させていただきました。
建築金具の形状までイメージできていない場合でも、どういった目的で使用するのかさえ説明していただけましたら、その用途にしっかり使える建築金具を、杉原産業ならではの工夫をして、オリジナル製作することができます。
コンテナ扉の固定用あおり止めの製作の詳細については、下記記事をご参照ください。
建築金具の用途は様々で、現場や状況に応じて、サイズ・強度・耐久性など大きく違います。
そのため、今まで付き合いしている会社から「そういった金具の製作はできない」あるいは「ロット数が少なすぎるから、うちでは作れない」と、オーダー製作を断られてしまうというケースも少なくはないでしょう。
そんな時、杉原産業を一度思い出していただければ、求める性能・利用したい箇所・寸法・強度・耐久性・材質・予算など、様々な事からご相談にのらせていただきます。
実際に「こんな建築金物は無いだろう、できないだろう…」と思うようなものでも、今まで培ってきたノウハウを元に、様々な製造方法・材料の組み合わせを考え、できないではなくできるようにしてきた経験が豊富にあります。
もし、オリジナルの建築金具の製作をご検討されていましたら、お気軽にぜひ杉原産業までご相談ください。
杉原産業なら、あなたが求める建築金物を製作できる可能性が高いです。もちろん、予算がお有りかと思いますので、お気軽にご相談ください。