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3つの代表的な金属加工方法とそれぞれの違いとは?杉原産業での製作事例と併せて解説

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皆さんは、金属製品を製作するとき、その製作物によって加工方法が異なることをご存じでしょうか?

「溶接」「研削」など、金属加工を行っている製作所では、加工する素材や性質に合わせて、加工方法を使い分けています。

 

それぞれの金属加工方法に強み・弱みがあるので、これから金属加工での製作を考えられている方は、知っておいて損はないかと思います。

そこで今回は、金属加工をする上での代表的な加工方法と、各加工方法にはどんな違いがあるのかについて紹介します。

また、各加工方法を用いた、杉原産業での製作事例に関してもいくつか紹介いたしますので、ご検討されている方は一度参考にしてみてください。

3つの代表的な金属加工方法と杉原産業での製作事例

金属加工 イメージ

ここからは、製作所で用いられている代表的な金属加工方法と、杉原産業での製作実績を紹介いたします。

代表的な金属加工方法としては、以下の3つがあります。

 

  1. 1.金属を熱で溶かして繋げる「溶接加工」
  2. 2.金属を削って成形する「切削加工」
  3. 3.型に溶融した金属を流し込む「鋳造(金型)加工」

 

これら4つについて、詳しく見ていきましょう。

【1】金属を熱で溶かして繋げる「溶接加工」

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「溶接加工」は、100年以上前から使われている技術で、現在でも多くの製作所で用いられており、機械部品や金属パーツを組み立てたり、接合させる必要がある場合において必要とされている金属加工方法です。

 

「溶接加工」というと、マスクをつけ、バーナーのようなものを持って溶接している光景を思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。

しかし、溶接加工は「アーク溶接」「ガス溶接」など、さらに細かい分類があり、この分類によっても使う機器が異なります。

 

なので、今回は、溶接加工全体で見たときのメリットとデメリットを紹介いたします。

 

◆溶接加工のメリットは「金属同士の密着性が高く、強度があること」

溶接加工は、金属に熱を加えて溶かし、溶けた部分が冷えて固まることで接合するという仕組みです。

金属同士をしっかりと接合することができるので、高い強度で仕上げることが可能です。

 

◆デメリットは「作業者の熟練度が顕著に表れること」

溶接加工は多くの場合、機械加工ではなく手作業で行います。

なので、作業者の熟練度によっては、理想の仕上がりや品質にならないことがあります。

しかし、製作所の多くは、日ごろから金属加工による製作を請け負っているため、低品質なものができることはあまり考えられませんが、念のため、その製作所での製作実績は見ておいた方が良いでしょう。

 

◆杉原産業での溶接加工技術を用いた製作事例

特殊な形状のモニュメント、制作事例画像③

杉原産業では、溶接加工技術を用いた特殊な製作物の事例があります。

結婚式で使うモニュメントを製作した事例です。

こちらは形状が特殊で、溶接の順序などにもかなり工夫した事例です。

【製作事例記事】

⇒ ホテルの結婚式で使う特殊なモニュメントを制作した事例

 

【2】金属を削って成形する「切削加工」

切削

切削加工は、切削用の機器を用いて金属を削り、成形していく加工方法です。

『「鋳造(金型)」「切削」のどちらにするか。』

金属を加工して製作物を作る際、この2つのうち、どちらを選ぶかで大きな違いが出るとも言われています。

では、切削加工にはどのようなメリット・デメリットがあるのかを見ていきましょう。

 

◆切削加工のメリットは「小ロットであれば、短納期でコストを安くできること」

切削加工は、金属を削って成形するので少ない数での発注に向いているといえます。

成形の精度に関しても、現在ではプログラミングによって精密な成形が可能なので、形状によっては鋳造(金型)加工と同等かそれ以上の精度での成形が可能です。

 

◆デメリットは「大量生産に向かないこと」

鋳造(金型)加工との決定的な違いは、この部分にあります。

切削加工の場合ですと、大きな金属の塊を削り取って加工するため、どうしても材料費などが余分にかかってしまうことなどが考えられます。

なので、大量生産をするとなった場合には、鋳造(金型)加工よりもコストが高くなってしまうという特徴があります。

 

◆杉原産業での切削加工技術を用いた製作事例

ペンチ くぼみ

杉原産業では、作り出すことだけでなく、既製品をより使いやすいように改良することも承っております。

例えば、下記の事例では、留め金具をしっかりと締められるよう、既製品のペンチを切削して、オリジナルのペンチに仕上げました。

切削加工は、このような1点物の製作において、その良さをいかんなく発揮してくれます

【製作事例記事】

⇒ 使いやすいオリジナル工具の加工・製作事例~ペンチとカッター~

 

【3】型に溶融した金属を流し込む「鋳造(金型)加工」

SANYO DIGITAL CAMERA

鋳造加工は、金型加工とも呼ばれる金属加工方法で、上記で紹介した切削加工と対をなす加工方法です。

型と呼ばれる溝に金属を流し込んで作る加工方法で、大量生産に向いています。

鋳造加工には、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

詳しく見ていきましょう。

 

◆鋳造(金型)加工のメリットは「型があれば、大量生産ができること」

鋳造(金型)加工のメリットとしましては、やはり「大量生産ができること」ではないでしょうか。

忠実に同じ形状のものを作る場合ですと、型を作るための見本が必要になりますが、裏を返せば、綺麗な見本品があれば、大量生産が可能ということです。

また、切削加工と違い、溶かした金属を流し込んで成形するので、大量生産をする場合にはローコストでの生産が可能です。

 

◆デメリットは「型に設計ミスがあった場合に取り返しがつかない」

鋳造(金型)加工のデメリットとしましては、型を作る際に何かしらの設計ミスがあり、そのまま大量生産してしまった場合、取り返しがつかなくなってしまいます。

基本的にはサンプルを一つ作り、確認をしてもらってから生産工程に移るので、起こりにくいはずですが、可能性は0ではありませんので、十分に気を付けましょう。

 

◆杉原産業で鋳造(金型)加工技術を用いた製作事例

カメラの部品完成

杉原産業では、以前、鋳造(金型)加工技術を用いて、1点物の製作をした際に、その製作物を見本にして型を作り、以降同じ依頼があった際にローコストで対応できるようにすることがあります。

ものによっては「予備をたくさん持っておきたい」と希望される方もいるので、ご要望に合わせた対応も行っています。

【製作事例記事】

⇒ 廃盤部品の製作事例まとめ | 小ロットや1点物の修理先が無い時は杉原産業にお任せ

 

以上が、代表的な金属加工方法とそのメリット・デメリットです。

このほかにも数多くの金属加工方法があり、それぞれ違った強みを持っていますので、幅広く対応してもらえるような製作所を探すことが大切です。

 

まとめ:作りたいものに合わせた最良の加工方法を提案してくれる製作所を探そう!

作りたい製作物によっては、「この製作物の大量生産は厳しいです」と断られてしまう可能性があります。

実際、杉原産業には、「ほかの製作所で断られてしまって、どうしようか悩んでいます」というお悩みを持って相談に来られる方も多いです。

 

杉原産業では、長年の経験とノウハウでそんな「ほかの製作所では、匙を投げてしまうお悩み」でも、解決できるかもしれません。

杉原産業ならではの提案も行っておりますので、お気軽に相談ください!

 

幅広く対応してくれる金属加工業者をお探しなら、杉原産業まで!