皆さんは、ピアス・ネックレスなどのアクセサリーを購入する際、素材表示を見たことがありますか?
購入したアクセサリーにニッケルやパラジウム、銅などが使用されていた場合、人によっては「金属アレルギー」を引き起こします。
肌とアクセサリーが触れていた部分が赤みを帯びてしまったり、痒くなる原因となりますので、金属製のアクセサリーを選ぶ際には必ず確認した方が良いのです。
今回は、「金属アレルギー」を引き起こしやすい素材である「ニッケル」を使わない、アクセサリー用の金属ワイヤーを製作した事例を紹介します。
ニッケルという名前の金属自体、あまりなじみがないと思われる方もいるかもしれませんが、実はニッケルは、今や多くの金属製品に使われている「ステンレス」を作るうえでは欠かせないものなのです。
しかし、汗や皮脂と反応してしまい、アクセサリーの場合アレルギーの原因になったり、タンブラーなどの場合ですと、独特の金属臭さを感じる原因にもなってしまいます。
ステンレスの金属臭さを何とかしたい場合の対策方法を詳しく紹介した記事を公開しておりますので、気になる方はそちらも読んでみてくださいね。
ステンレスが金属臭い…。金属臭の原因と家でもできる対策方法を紹介
今回、そんな「金属アレルギーの原因になりやすい」といわれているニッケルを一切使わない「ニッケルフリー」という手法で、ピアス用の金属ワイヤーを製作した事例を紹介いたします。
今回の金属ワイヤー製作依頼にあたり、「ニッケルフリーのピアスが作りたい」という要望をいただきました。
ピアスはアクセサリーの中でも、より高確率で金属アレルギーを引き起こすといわれています。
そのため、ニッケルフリーのピアスやアクセサリーを作りたいと考えている方も少なくないようです。
ニッケルフリーということは、ステンレスに比べてサビやすくなってしまいます。
そのため、メッキ加工を施して「サビにくさ」を実現しました。
ただし、長期間使っているとメッキが剥がれ、そこからサビが進行してしまうこともあります。
金属アレルギーを引き起こさないというメリット故のデメリットもあるのです。
今回、細い金属のワイヤーをピアス用に加工するため、切断面を丸くしています。
機械作業ではどうしてもできないほど細かい作業になるので、すべての切断面を手作業で丸く加工しました。
今回、ニッケルフリーのピアス用金属ワイヤーを製作しました。
金属アクセサリーの製作依頼でニッケルフリーを希望される方は、最近では少なくありません。
ただニッケルフリーにするだけであれば、そう難しいことではありません。
しかし、ニッケルフリーにすることで起こるデメリットへの対策方法などを提案することは、金属加工を長年続けてきた「杉原産業ならではの強み」と言えるでしょう。
杉原産業では、「一見難しいと思えるような製作でも、まずは挑戦する」という姿勢をもって臨みます。
「ほかの製作所では請け負ってもらえない」「質の高い金属製品を大量生産したい」とお考えの方は、是非一度「杉原産業」までご相談ください!