サックス演奏者の方からのご依頼で、ネックストラップの金具を製作した事例です。
サックスを首から提げるときに使用するネックストラップが、他の演奏者が使っているものと同じようなデザインなので、自分らしいデザインの金具を取り付けてオリジナリティを出したいとのことでした。
ネックストラップの形状を拝見し、ご依頼主様とデザインの打ち合わせを重ね、ひとまず元型となる金具を一つ製作することになりました。
ネックストラップを拝見し、80㎜x27㎜程度の大きさを想定して製作を開始。
中央にロゴマークが配置され、左右の緩い扇状に広がる部分には幾何学的ですこし和の雰囲気のあるパターンをあしらいました。
ご依頼主様からはデザイン性以外にも強度も出して欲しいというご要望がありましたので、ストラップを通す部分など細かい部分にも十分な強度を持たせるように設計しました。
ストラップの型はロストワックスによる真鍮鋳物で製作します。
まず金具の原型をワックス(ロウ)で作り、原型全体をセラミックなどの鋳物砂で覆います。
専用の機器で高温の蒸気を当てて中のワックスを溶かし出したあと、残りのセラミック部分を焼成して鋳型が完成しました。
ここに真鍮を流し込んで金具を作ることができます。
ワックスを削り原型を作る工程が手作業だったためが大変でした。
今回は真鍮鋳型の元型をつくり、試しに4個金具を作りました。
今後、さらにいくつも作るかもしれないとご検討中でした。
正式な発注が入り次第、大量生産に進めることが出来る態勢です。
楽器のストラップなど、手放せないアイテムで尚且つ人目に触れるものは、できるだけ自分らしいものを身に付けたいですよね。
ただ、そもそもが専門的な商品で、さらにプロが使うものとなると、個性を表現できるほどのバリエーションは少ないかもしれません。
そういったときにこの事例のような、オリジナルのアクセサリーを製作して付けてみるのはいかがでしょうか?
個人はもちろん、グループ、例えばバンドや楽団でお揃いで作ってみるのもいいかもしれませんよ。
杉原産業では、小ロットからでも金属加工のアクセサリーの製作が可能ですので、ぜひ一度ご相談ください。