会社の立ち上げや、事業の刷新などに伴い、新たに社章を作る場合、どんなデザイン・素材で作るのがいいか迷われるのではないでしょうか。
企業のイメージに関わる重要なアイテムですので、デザインにこだわり高級感を出しつつもコストは抑えたいとお考えの方が多いかと思います。
その中でも重要なのが「金属加工」で、どんな方法で作るかによって、コストや仕上がりが変わります。
この記事では、社章作りにまつわる情報と、金属加工について紹介するので、ぜひご参考になさってください。
先述の通り、社章を作る際にデザイン性にこだわられる方は多いです。
あらかじめ、どんな所にこだわりたいかを、はっきりさせておくことが大切。
例えば…
・複雑なロゴマークを正確に表現したい
・会社のイメージカラーを正確に表現したい
・高級感のある仕上がりにしたい
・裏面にも模様を入れたい
など。
社章のデザインによっては、特殊な加工方法でしか作れないというケースもあるので、譲れないポイントなどは、依頼前に優先順位なども含めてまとめておき、業者に伝えることがおすすめです。
社章を作るときに用いられる金属加工の種類のうち代表的なものを5つ挙げました。
・プレス加工
・鋳物
・切削加工
・印刷
・エッチング
それぞれの特徴を紹介していきます。
全社員分の社章を作る・刷新するなど、大量に作るときにおすすめの方法です。
会社のロゴマークなどの金型を作り、地金(社章の素材となる金属)に押し当て、成形します。
細かい文字や図形がくっきりと浮かび上がって立体感になるので、高級感のある仕上がりになることが特徴です。
地金には様々な金属を使うことができ、さらに表面にメッキ加工をしたり、凹部分に七宝やエポキシ樹脂などで色をつけたりして、バリエーションを出すことも可能です。
不足分を補填したい場合や、役員など数名分のみ作成する場合など、必要な個数が少ないときにおすすめの方法です。
社章の鋳型を作成し、溶かした地金を流し込んで固めます。
プレス加工同様、様々な金属に対応し、メッキ加工や、凹部分への色付けも可能です。
さらに急ぎで少数生産を行いたい場合は金属を削って成形する切削加工という手も。
数個だけ作りたい場合、それぞれ全く同じものを作れるのか疑問に思われるかもしれませんが、1つ1つ手作業というわけではないのでご安心を。
現在ではプログラミングによって精密な成形が可能なので、形状によっては鋳造(金型)加工と同等かそれ以上の精度での成形が可能です。
ロゴマークなど社章のシルエットの地金を作成し、その表面に印刷を施して完成させる方法です。
金属ならではの立体感は出ませんが、カラフルで鮮明な社章のデザインを生かしたいという場合におすすめです。
印刷にはシール印刷やシルク印刷、オフセット印刷など様々な手法がありますが、デザインによって再現できる方法が限られてくることもあります。
色や仕上がりにこだわるのであれば、しっかりと相談に乗ってくれる業者を選び、施策なども行うことがおすすめです。
金属の表面を薬品で腐食させて模様を浮かび上がらせる加工方法で、繊細なデザインにおすすめです。
逆にくっきりとした凹凸を浮かび上がらせるのは難しいといえます。
腐食させた部分に着色することも可能です。
前章でも触れたように、社章に使われる金属は様々です。
安く済ませたいときはステンレスが多く、加工しやすい真鍮なども使われることが多いです。
また、コストはかさみますが、高級感を出すために金や銀などの貴金属が使われるケースもあります。
表面のみ別の金属でメッキ加工することも可能で、着色しなくても金属だけで風合いを変えることもできるでしょう。
直接肌に触れることは少ないとはいえ、社章は首や顔に近い部分に手で取り付けるので、金属アレルギーを気にされる方もいらっしゃるかと思います。
金属アレルギーの原因の多くは「ニッケル」ですので、ニッケルが含まれるステンレスなどは避けておいたほうが良いでしょう。
ただ、アレルゲンはニッケル以外にもありますので、社員のなかに金属アレルギーの方がいらっしゃることがわかっている場合は、あらかじめ確認しておかれることもおすすめです。
金属アレルギーについて詳しくはこちら
⇒金属アレルギーになりやすい金属素材と4つのアイテム!誰でもできる予防方法を紹介
社章を取り付ける留め具にも種類があります。
下記はスーツの襟の穴(フラワーホール)やネクタイに取り付けることを想定した留め具ですが、それ以外にもネクタイピンやブローチピン・クリップなどと組み合わせることも可能です。
多くの社章に使われる一般的な留め具です。
ベアリングの技術が使われた留め具で、真ん中のリング状の部分をずらすことで留め外しができます。
簡単な手順で留め外しができるとはいえ、装着時はしっかりとホールドされていて取れにくいという特徴があります。
タイタックと同じ構造でひとまわりサイズの小さい留め具で、コンパクトなものの方が良いという場合はこちらを選ばれるようです。
ただ、針とキャッチのサイズがそれぞれタイタックとは異なり互換性がないことが多く、「留め具だけ変えたい」「社章だけ変えたい」などの場合は注意された方が良いでしょう。
ネジ状になった昔ながらの留め具で、しっかりと固定することができます。
先端が尖っていないので、フラワーホールなど、もともと穴の空いている部分にしか付けられません。
ピンバッジなどにもよく使われている留め具で、キャッチについた2枚の羽根状の部分をつまむことで留め外しができます。
作りが簡単で、着脱も容易な分、取れやすいというデメリットがありますが大量生産には向いているでしょう。
社章作りにまつわる金属加工の方法やポイントなどについて紹介しましたが、いかがでしたか?
会社のイメージを左右するだけでなく、一度作ったら長く使うことが想定されるものですので、納得のいくデザイン・仕上がりの社章ができるといいですね。
弊社、杉原産業では社章作りも承っており、細かなご要望にもお応えできますので、ぜひ一度ご相談ください。