今回は、釣りに使うリールのギアを加工されている方から、「POM樹脂ギアの表裏にベアリングが入るハウジングを手で入れても外れない程度のクリアランスがあるように別の製作所にて追加工してもらっています。しかし、芯ブレの酷いものが混じることがあり困っています。ただ、商品の相場があるので、それを下回るように加工できないですか?」とご依頼をいただきました。
もちろん、いつも通り、「できますよー!大丈夫ですよ!」とお伝えをさせていただいて、手書きの図面と加工前のプラスチックギアの写真と現在の完成品の写真を送って頂きました。
POMというのは、ポリアセタールの事です。
プラスチック加工をする方などには、POM樹脂やポムなどと呼ばれています。
なので、POM樹脂ギアとは、もうそのままで、ポリアセタール樹脂でつくったギアの事になります。
特徴としては、機械的強度が高く、吸水性が小さく、耐摩耗性にも優れているので、水場で利用するリールに適した材料です。
この追加工をすることになったギアは、アブガルシアのリールのPOM樹脂ギアのようです。
アブガルシアというのは、釣り具の総合メーカーです。
釣りをしないのであまりわからないのですが、スピニングリールで有名なメーカーのようです。
なぜ、アブガルシアのPOM樹脂ギアにベアリングを付ける為の追加工が必要だったのかというと、そのままでも使えない事はないのですが、どうも動きが悪く、更に使いやすくするための工夫だったようです。
お客様の想いがあって加工をさせていただくのは、ただただ加工をするよりも楽しく、加工のし甲斐があります!
今回の加工方法はノウハウが多くつまっているので、お伝えすることはできませんが、芯ブレがなく安定した隙間をプラスチックギアに穴を空ける事に成功しました。
そして、実際にサンプルを送らせていただいてベアリングに入れてからの感じを試していただくと、POM樹脂ギアに空けた穴が安定していたという事でしたので、加工面ではクリアしました。
後は、ここからが問題で、今の加工業者様よりも高くなるようであれば、それはそれでお得ではありません。
しかし、提示した金額は、現在の金額よりも20%程安かったようでした。
実際にお客様のボーダーをはるかに下回る金額で安定した加工だったので、非常に喜んでいただけました!
なにか目的があって、加工業者を利用されていると思います。
ただ、もし悩みが解消できなくてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
今までの経験から、お手伝いできる事は多くあります!また、したことが無いことでも、できるように考えて実際に解決させていただいております。
POM樹脂などのプラスチックの加工は杉原産業にお任せください。