製作・加工業者の技術力をはかる場合、”精密加工がどのくらいの精度でできるのか”というのは結構重要なポイントです。
「自社でできない加工だからこそ他社に外注したい、だからクオリティが低くては困る!」と思われるのは、当然のことですよね。
ICチップなどにミクロン単位の加工を行うことを微細加工と呼ぶそうですが、そこまではいかないまでも、杉原産業は小さい部品・細い部品の製作・加工を、数多くこなしてきました。
極小パーツ・極細パーツを作るために、当社が持つ精密加工のノウハウは、これからもどんどん蓄積されていくでしょう。
過去には、1ミリ、0.3ミリの精密加工を行ったことがあります。今回の記事でいくつかピックアップしたいと思います!
写真のダイヤレーンは、杉原産業が腕試しに作ってみたものです。
「どのくらい小さいダイヤレーンを作ることができるのか?」と、挑戦してみたくなったのです。
ダイヤレーンは、アクセサリー類としてよく使われていますが、一般的な最小規格は1つ2ミリです。
そこを杉原産業は、「1.65ミリで作ってみたい!」と思い立ちました。
ただ1つ作れるようになるだけでは意味が無いので、アクセサリー製作の業者様へ向け、量産体制を整えました。
量産体制をとるためには、元となる型が必要ですが、その型作りにとても繊細な加工技術を用いました。何度も微調整をし、試行錯誤したことを覚えています。
結果的に、0.01カラットの石を入れることができる、世界最小レベルのダイヤレーンの量産体制が、無事に整いました。
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タナゴ釣り用の浮きに使う、わずか0.3ミリの極細の糸通しを精密加工したことがあります。
0.3ミリというと、もう普通のカメラではピントすら合わせにくい細さですが、写真で”確実に1ミリの半分以下の細さ”であることが、お分かりいただけるかと思います。
0.3ミリの穴に通るように作ったので、実際のところは0.3ミリより、さらに少し細いくらいでしょうか。
ただ細く加工すればいいというわけではもちろんなく、釣り具としてしっかり機能するだけの強度も必要です。
細いからといって、すぐに折れてしまっては、せっかく当社の精密加工の腕を見込んで依頼してくれたお客様の気持ちを、裏切ってしまうことになります。
鉤爪状になった糸通し先端の強度を上げるため、何度も焼いて冷やしを繰り返し、金属を鍛えました。
その結果、ものすごく細い(0.3ミリ以下)けれど、強度も十分に確保された釣り糸通しが無事に完成したのです。
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「そこまで細いのは無理だと、方々で断られてしまって困っているんです!」と、当社までステンレス製のワイヤーを精密加工するご依頼をいただきました。
お客様が希望されていたステンレスワイヤーの細さは、なんと0.09ミリ。
さすがにこの細さは、当社単独では加工できないと判断しました。しかし、そこですぐに「できない!」と諦めてしまう会社ではありません。
交流のある他の会社に協力を依頼し、「力を合わせて0.09ミリの激細ステンレスワイヤーを何とか作り上げよう!」という話になったのです。
精密加工が難しかったのはもちろんのこと、予算も潤沢ではありませんでした。
しかし試行錯誤の末、お客様にもご納得いただける出来のステンレスワイヤーを完成させることができたのです。
錆びにくて水にも強いステンレスワイヤーは、アクセサリー製作などに採用すると便利ですよ!
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精密加工というと、まず極小パーツへの刻印だったり、溶接だったりが思い浮かぶかもしれませんが、「キレイに曲げる」「キレイな穴(空洞)を開ける」といったシンプルな加工が、意外と難しかったりするのです。
杉原産業では、アクセサリーパーツ屋さんの「こんなパーツがあれば良いのに……」にお応えして、様々な形状のオリジナルアクセサリーパーツを製作してきました。
上記のパイプ型アクセサリーパーツも、その1つです。
左から順にパイプの直径が細くなっているのがお分かりいただけるかと思いますが、細いパイプへの加工はやはり高難易度です。
金属の肉厚がバラバラにならないように気を付ける必要があるほか、パイプの外形と空洞の通り方が同形になるように、丁寧に加工しています。
「バリ取り」と呼ばれる仕上げ加工もしっかり行い、お客様のご要望があれば、特殊なメッキ加工を施すことがあります。
極小パーツ・極細パーツへの精密加工については、見えるところだけキレイにすればいいのではなく、見えないところまで最大限キレイに仕上げることが、製作・加工業者の腕の見せ所なのです。
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→ アクセサリーパーツ問屋には無いオリジナルなパイプを製作できる
以上、杉原産業が行ってきた極小パーツ・極細パーツの精密加工事例のご紹介でした。
と、最初から諦めそうになることがあるかもしれませんが、ちょっと待ってください!
杉原産業ならお客様の「できないだろう……」を「できた!」に変えることができるかもしれません。
ここで紹介した事例(ステンレスワイヤー)のように、「できない」に直面したら、まずはできる方法がないか探します。本当にできないかどうかは、それから決めさせてください!
など、繊細なパーツ製作・加工のことなら何でも杉原産業にお声掛けください。
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