当社「杉原産業」では、独自的な形状をしたサンプルを元にした金属パーツの製作を数多く手がけてきました。
特にヴィンテージもののパーツ(古いパーツ)は、市場に出回っていることが少なく、“とあるアイテムだけに合う”独特な形状をしていることが多く、ご希望通りに仕上げるにはたくさんの工夫が必要になります。
今回は大変希少だというバイクパーツ(プラグキャップ)の製作依頼を承りました。
※先方からお預かりしたバイクパーツのサンプルです。
使いこまれた、味のある雰囲気ですね!
今回、製作を依頼されたバイクのパーツは、“プラグキャップ”と言います。
バイクに詳しい方でなければ、なかなか聞きなじみの無い名前のパーツかもしれませんね。
当社もバイク専門のパーツショップではないので、詳しくは分からないのですが、イグニッションコイルという部分で作られた電気をプラグまで伝達させる、大変重要なパーツだそうです。
プラグキャップの形状は1パターンではなく、曲がっているものや真っすぐなもの、長いものや短いものまで、バイクの種類によって千差万別で、「プラグキャップの調子が悪いから新しいプラグキャップが欲しい!」と思ってもなかなか見つかりにくいです。
しかも今回製作を依頼されたバイクパーツは、ヴィンテージの部類になるほど、年季が入ったものです。
オークションなどをあたれば高額でも見つかるかもしれませんが、普通にバイクショップで見つけるのは非常に困難な一品です。
バイクパーツはとても希少なもので、市場には出回っておらず、もちろんお客様の方で設計図もお持ちではありませんでした。
そのため、お客様からいただいたサンプル(バイクパーツの現物)の形状・寸法を頼りに、まったく同じような新しいバイクパーツを仕上げていくほかありませんでした。
通常のネジなどとは違う独特の丸みや溝が多くありましたので、細かく加工して再現することはとても難しかったです。
新しいバイクパーツ(プラグキャップ)の素材には、年数が経つとアンティークな色合いに変色する真鍮を選んでいます。
※左がバイクパーツのサンプル、
右がバイクパーツの完成品
作りが甘く、バイクに合わないプラグキャップは外れやすくなります。
プラグキャップが走行中に外れると、エンジンが停止し事故を起こしてしまう危険性があるため、小さな部品と言えども、限りなく精密であることが求められます。
今回製作したプラグキャップも、サンプルを参考に細部までこだわり抜き、対象のバイクにピッタリ合うように調整させていただきました。
ちなみにプラグキャップは、知らない間に摩耗などの劣化が進んでいることが多いようです。
部品の不具合が原因の事故を防ぐため、こまめにバイクの点検をして、予備のバイクパーツは早めに準備しておきたいところですね。
オリジナルバイクパーツの製作なら杉原産業におまかせください。