アパレル関係業者様からのご依頼で、ベルトバックル用のアルミリングを製作した事例です。
お問い合わせを受け、詳細をお聞きしたところ、
とのご要望でした。
ベルトといっても、革や布部分に空いた穴に金具を差し込んでサイズ調整するものではなく、端部にリングを2つ取り付け、その2つのリングに逆のベルト端部を通してサイズ調整するもののようです。
前者のような複雑な形状は求められませんが、シンプルな分、丁寧な仕上がりが求められました。
まずは、8mmの線材を加工していきます。
ヨレや捩れがないよう、きれいな円形のリング型に加工し、継ぎ目を整えます。
線材をリング状に加工する作業は、弊社がかねてから得意とする分野でしたので、さらに念入りに確認しながら傷などのないように仕上げました。
表面には着色アルマイト処理という加工を施しました。
その手順は、リングの表面に人工的に酸化被膜と呼ばれる腐食しにくい層を生成し、さらにその層に着色料を染み込ませるというものです。
被膜の厚さや染料の濃度や温度、染色時間によって色味が変わりますので、ご希望の色味に合うように調整し再現しております。
2種類の大きさを4つつづ製作し、それぞれ均一な形・大きさになるように気をつけました。
お客様のご要望通りのサイズ、カラーのアルミリングを納品し、お喜びいただくことができました。
現在、バックルの製造を国内で取り扱っている業者は少なく、さらにこの事例のような細かな要望を実現できるところはわずかです。
衣料品に使用する金具は、小さなささくれでも肌や布などの素材を傷める恐れがありますし、傷があるとそもそも売り物にならないですよね。
また、こだわりのデザインの場合、細かい部材であっても形や色味をしっかり再現できることが大切かと思われます。
杉原産業には、大きい製造所が持つ設備などはありませんが、その分、作業者が持っているアイデアや技量で柔軟に、丁寧に、対応しています。
今回のようなアルミリングは、ベルトのバックルだけでなくキーホルダーや衣類以外の装飾品など色々な場面で応用可能です。
サイズ違い(12mm線材まで実績あり)や色違いの製作も可能ですので、ぜひ一度、杉原産業までご相談ください!