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真鍮製の金属バックルを2種類の素材で軽量化した事例|素材による違いを解説

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アルミ2

今回ご紹介するのは、真鍮製のバックルを軽量素材で作り変えた事例です。

実物の持ち込みがあり「この形状で軽量化できないか」とご相談に来られたことがきっかけでした。

 

早速重量を測ってみたところ、真鍮製のバックルは58gほど。

より軽量の素材をリストアップし、提案していく形をとりました。

 

真鍮素材は経年によって色がくすんでしまうことが多い

まず、真鍮素材の製品について少し解説します。

真鍮は鋳造や加工がしやすく、古くから多くの金属加工業者で取り扱われている素材です。

独特の重厚感があり、仕上がりも煌びやかなので、金属系のアクセサリーなどで使用する素材として人気があります。

 

しかし、湿気に弱いというデメリットがあり、使い続けることで徐々に黒ずんできたり、もともとの煌びやかな色合いがくすんでしまいます。

「それも真鍮のいいところ」という方も多いですが、一方で「だめな部分だ」と考える方がいることも事実です。

今回のご依頼主様は、バックルの色がくすみ、輝きがなくなってきたことでも少しお悩みのご様子でしたので、2種類の金属素材をご提案し、サンプルとしてご確認いただきました。

 

軽量化を実現しつつ、長期間使用しても色がくすみにくい「アルミ」と「スズ」を提案

今回、当社『杉原産業』からご提案した素材は「アルミ」と「スズ」の2種類です。

それぞれの写真から、各素材の特性を紹介します。

 

◆「アルミ」は金属素材の中でもトップクラスの軽さを誇る|製法によっては傷つきにくくすることも出来る

アルミ1

まず1つ目は、アルミのご紹介です。

簡単にまとめると以下のような特徴を持ち合わせている素材です。

  • ・金属素材の中でもトップレベルの軽さを誇る
  • ・やわらかく加工しやすい
  • ・傷つきやすい(アルマイト処理で軽減可能)

アルミというとアルミホイルや缶などのイメージが強く、「安っぽい」というイメージを持たれる方もいるかもしれません。

実際、軽量で加工しやすいため、生活の一部として使われるものの素材として認知されています。

 

しかし、アルミは現在、鉄や銅に並ぶほどポピュラーな金属素材であることをご存知でしょうか?

例えばアルミの特徴として、軽量であること以外に、通電性・熱伝導率・反射性が高いというものがあるのですが、この特徴を活かして「飛行機の機体」や「スマートフォンの部品」「宇宙服の素材」など、さまざまな分野で使われているのです。

 

金属素材としてはトップレベルの軽さを誇ること(今回製作したバックルはわずか14.5g)が大きなメリットですが、「やわらかさ」という特徴でみると「傷がつきやすい」というデメリットがアルミを使用する上での懸念材料です。

しかし、アルマイト処理を施すことで、「傷のつきやすさ」という特性を軽減することも出来るため、一概に「傷がつきやすいから駄目な素材だ」とは言い切れません。

 

◆「スズ」は錆びにくく、高い抗菌作用を持つことが大きな特徴

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続いて、「スズ(錫)」の紹介です。

スズの特徴としましては、

  • ・酸化しにくく、錆びにくい
  • ・高い抗菌作用
  • ・アルミ同様、やわらかいので変形しやすい

上記の3つが代表的な特徴です。

写真を見ると、アルミに比べて少し光沢が綺麗なようにも見えますね。

アルミ同様に、熱伝導率が高く、タンブラーの素材としてもよく使われています。

 

錆びにくい素材なので、定期的に手入れをすることで「仕上がり時の状態を保ったまま」長く使うことができ、愛着がわきやすいのがスズの良さといえるでしょう。

製作したバックルの重量は46.3gと、アルミよりも重量がありますが、それでも真鍮よりは軽くすることが出来ました。

 

まとめ:どの金属素材を使うかで仕上がりも大きく変わる!悩まれているなら、是非金属加工業者に相談を

今回は、お客様のご要望にあわせて2種類の金属素材でサンプルを製作した事例を紹介しました。

金属素材はかなり種類が豊富で、今回のようにどの素材を使うのかによっても大きく変わりますが、同じ素材を使って変化をつけることが出来る場合もあります。

例えば、ステンレスなどはその代表格で、用途に応じてさまざまな規格に分かれており、少し規格を変えるだけで、まったく違う特性のものが出来たりします。

 

素材に関しては一長一短であることも多いですが、お客様の理想により近づけるために、杉原産業では、要望にあわせた素材の提案なども行っています。

金属素材で何かお困りのことがあって製品の作りかえを検討している方は、是非一度杉原産業までご相談ください!